この年の4月にGoogle Japanの営業職(ビジネス関連職)として、はじめて新卒社員が入社した。
それまでは中途採用のみで構成されてきた社員の中に、社会人経験のない新卒社員が入ってくるというのは、大きな変化であった。
現代においては終身雇用を前提とした就職をする人がマジョリティとは思わないが、日本において一般的に優秀だと言われている学生、エスタブリッシュメント候補生は大企業に就職し、企業内での競争でもまれていくパターンが多いものである。
何が言いたいかというと、それまで中途入社の集まりだったGooogle Japanの社員連中というのは、そうした一般的な意味でのエスタブリッシュメント候補生の道を歩んだような人はほとんどおらず、山師的で、あくが強い人たちであった。
Googleだけでなく、インターネットビジネスに携わる人々の傾向として言えることであり、自分はそういう人たちの集まりで仕事をすることが、とても楽しかった。
新卒社員に話を戻すと、Googleのような歴史の浅い会社、そして短期間での成果主義に重きを置く会社 - 三か月毎の成果に応じて査定が行われ、連続して期待に達しない社員は自分で仕事を探さなくてはいけない、という企業風土、長い目で見て従業員を教育するというよりは、短期間で成果を最大化することが求められるような環境においては、入ってくる方も、迎える方もチャレンジであったことは間違いない。
個人的には、Googleが新卒で入社したいと思ってくれる会社になったこと、そしてそこに飛び込んでくる意志を持った人たちがいるということは、素直に嬉しかった。
就職活動というのは、どちらか一方が選ぶ立場というものではなくて、学生も自分にあった企業を自ら選別するべきものだし、企業側も自分たちにとって利益をもたらすであろう学生を選ぶという、お見合いのようなものである。
Googleで5年分の新卒採用の面接を行い、その後の仕事ぶり、パフォーマンスを見てきた立場として言えることは、Googleへの就職をゴールと考えている言葉を発する人より、Googleを自分の目標達成のためのステップとしてとらえているという野心を少しでも表現する人の方が、Googleとの相性は良く、就職後のパフォーマンスが高い。
もちろん、一般的にはレベルの高い人たちが多く、自分が学生だったら逆立ちしても入社できないだろうが、、
この後、2009年以降の継続して新卒社員の入社は続き、自分も上司という立場になったり、身近で働くことも多々あったが、意欲的で良く働き優秀で、人間的にも気持ちの良い社員が多く、大変恵まれた環境であった。
2008年の参考情報
日本のインターネット広告費
6,983億円 (対前年比+16%)
*出典:電通「日本の広告費」
Google 年間売上高 (全世界の売上)
21,796百万ドル(対前年比+31%)
主なニュース
*Google マップの「ストリートビュー」、日本の一部地域も提供開始。プライバシー面での問題指摘も
*Appleが「iPhone 3G」発表、日本でもソフトバンクモバイルから発売
*GoogleがWebブラウザ市場へ参入、独自開発の「Google Chrome」リリース
*JASRAC、「YouTube」や「ニコニコ動画」など動画共有サイトと管理楽曲の利用許諾契約
*「ニコニコ動画」がSP1、夏、秋、ββへとバージョンアップ。ID登録者数は1000万人突破
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