このAdSenseと呼ばれる、
“Webコンテンツの内容と関連性の高い広告を自動的にGoogleが判別して掲載する仕組み"、これを日本で開始したのが、自分がGoogleに入社した直後のことである。
販売上の製品名としては、AdWordsコンテンツターゲット広告、というものであった。
これは、Googleが生み出した最大級に革新的かつ戦略的な製品のひとつであることは間違いない。
Googleによって、Webコンテンツに収益をもたらす最も簡単な方法が発明されたことにより、単純化するとWeb上の世界に以下のような“エコシステム”が生まれたのである。
1.コンテンツ制作(ブログ等)のインセンティブが生まれ、Web上にコンテンツが増える
2.ユーザーがインターネットに費やす時間が増える
3.Googleを活用する機会が増える
4.Googleの検索数増加にともないAdWordsを利用する広告主、利用金額が増える
→それが1に戻っていって、より大きなスパイラルとなって循環していくというシナリオである。
このエコシステムを実現するためにAdSense(コンテンツターゲット広告)を利用する広告主を増やす、というのも入社当初からのミッションであったが、、なかなか物事は最初からそう簡単に進まないものである。
とにかく、前例のない新しい製品だから、まず理解してもらうことが難しいのである。
繰り返しになるが、AdSenseとは、
“Webコンテンツの内容と関連性の高い広告を自動的にGoogleが判別して掲載する仕組み”
なので、広告主からすると自分の広告がどこに掲載されているのかは分からない、完全にコントロールできないという側面を持っているのである。
まずは、そこで引っかかるケースが多かった。
“コンテンツの内容を自動的に判別?え、どういう意味?どこに掲載されているのか分からないコーコク?そんなものを売ってくれって言うわけ?”
という反応である。
自分としては、"この新しいものを試してみよう" という進取の精神にとんだ広告主、代理店を見方につけて、そうしたお客様を一社でも多く増やそうという強い意志を持ち、この普及に注力して取り組んでいたことを思い出す。
そして、前述したエコシステムを早く軌道に乗せること、それを可及的速やかにやらなければいけないという自覚を持っていた。
なぜならば、それこそが“満を持す“間に、最も取り組まなくてはならないこと、Yahoo! Japanとの提携解消となった際のGoogleの切り札になり得ると思っていたからである。
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