2012年3月5日月曜日

2003年 - 検索連動型広告にかけてみたい!

自分がなぜSearch Engine Marketing、検索連動型広告に惹かれ、なぜそれが確実にインターネット広告に新たな顧客をもたらすものだと確信したのか?
それは、検索連動型広告というものが、それまでのインターネット広告とは、製品がもたらす効果、価格の決まり方、販売方法と言った点で根本的に異なり、それらこそまさに、インターネット固有のメリットを与えるもの、真にインターネット的であると、それまでの営業経験から確信したからである。

まさに、“これぞイノベーション!”と思った瞬間である。
具体的に言うと、自分にとっては以下の3点が目から鱗の画期的なことであった。
 

予算に応じて広告掲載ができる! 
定価がない、最低取引額もない。広告主は1000円の予算しかなければ、1000円だけ利用することもできる。つまり、商談成立の際にもっとも時間を使う、顧客と販売側での価格交渉、販売側の社内での調整等の必要がない画期的な製品。 

・Webサイトとクレジットカードがあれば、24時間いつでも誰でも購入可能!
広告主がクレジットカード一枚で、ダイレクトに広告商品を購入できる。
広告主がオンラインでダイレクトに購入できる広告など、それまでは存在していなかった。
つまり、広告代理店との商取引を前提としていた従来の広告ビジネスそのものへの大いなる挑戦。
 

・広告主が直接、掲載条件を管理できる! 
広告主は自ら広告管理システムにログインすることができ、掲載期間、掲載内容、金額に関する諸条件(予算、入札単価)をいつでも好きな時に変更できるのである。
従来のインターネット広告は、他媒体(テレビ、新聞、雑誌、ラジオ等)と同様に、商談成立時に決まった条件(掲載期間、料金)のもと、広告代理店を取引先として、媒体側でのみ広告掲載作業が行われていた。例えば、広告主がYahoo!Japanの広告管理システムにログインして、バナー広告のバリエーションを追加したり、掲載期間や予算を変更したりすることなど不可能であった。
つまり、広告効果をモニタリングしながら、広告主がいつでも掲載条件、内容を変更、広告効果を高めるための試行錯誤(trial and error)することを可能にした画期的な製品。

 この3点を可能にしたOverture,AdWordsの先見性は、今でも色褪せることがない素晴らしいものである。

結果として、このイノベーションにより全世界においてインターネット広告市場の急拡大がもたらされ、様々なネットサービスが利用者による負担ではなく、広告主が主に負担するというビジネスモデルが成立し、インターネットビジネスそのものの爆発的な飛躍が可能になった、と、私は考えている。 

 

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