2012年3月5日月曜日

2003年 - Googleで働きたい!

2003年当時に話しを戻すと、ここまでの興奮を持たせてくれた検索連動型広告に対して、自分の手で売りたい、そしてインターネット広告の新たな市場、新たな顧客を開拓したい、と強く思うようになったのは、自分にとって当然の流れであった。
平たく言えば、OvertureかGoogleで働きたい、ということである。
そして結果としてGoogleに入った。
その理由を一言で言えば、自分にとっては、Googleの会社としての色気が断然違ったからということになる。
もちろんここまで述べたように、検索連動型広告の先駆者であるGoTo.com、Overtureの革新性は決して色あせないものである。

素晴らしかった。
しかし、2003年7月、OvertureはUS Yahoo! Inc. に買収された。
当時の自分を思い返すと、"Yahoo! Japanにあらずんば広告にあらず" という日本のインターネット広告市場で、Yahoo! Japanの軍門に下って仕事をするのはつまらない、逆に "Yahoo! Japanの対抗勢力をつくって一泡吹かせたい" くらいにいきがってたのである。
 

それに加えて、何よりもGoogleのすさまじさである。
それは、検索連動型広告の提供者であるという側面からではなく、あれだけの品質、スピード、信頼性をもった検索サービスを提供する企業としてのGoogleのすさまじさである。
 

フレッシュアイという検索サービスを提供している会社で仕事をしていた立場として、Googleのすごさの根源にとても興味があった。
そして、ある論文解説記事によりGoogleの真の強みというのは、あの検索サービスを提供可能にしているコンピューターインフラ、それをハイエンドサーバーで実現したわけではなく、通常のPCによって大規模並列処理を行うシステムを、考えられないくらい安いコストで実現したところにあることを知った。
そのすさまじさに惚れてしまい、どうしてもGoogleでAdWordsの顧客拡大の仕事をしたい気持ちが募ってきたのである。
 

そしてはじめての面接から4ヶ月後、アメリカ本社での9人連続ノンストップ一日面接という貴重な体験を経て、、何とかGoogleからオファーをもらい(これは本当にうれしかった)、この年の12月1日から当時渋谷にあったGoogle Japanで仕事を開始した。
自分の心は、AdWordsを売りまくるぞ、という使命感のようなものと、これから起きるであろうイノベーションへの期待に満ちていた。




2003年の参考情報 
日本のインターネット広告費
1,183億円 (対前年比+40%)
 *出典:電通「日本の広告費」

Google 年間売上高 (全世界の売上) 
1,466百万ドル(対前年比+234%)
 *出典:Google Investor Relations 

国内ニュース
*家庭からのブロードバンドユーザーが1,000万人突破
*ADSLが下り最大40Mbps台に

*著作権侵害でWinnyユーザー2名逮捕、作者宅へも家宅捜索
*楽天、infoseekとLycos Japanを傘下に

*Googleとgooが提携

海外ニュース
*iTunesやMusicMatchなど、米で音楽配信サービス本格化
*米Yahoo!、Overture買収
*米Napster、合法サービスで再スタート 
出典:Internet Watch

 

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